取引先様の窓口営業担当者を大切にしましょう
取引先様は私たちの会社の情報をどのように入手しているのでしょうか?
やはり、それは自社の取引先様に対する第一窓口である調達担当者から取引先様の営業担当者を通じた情報が一番の基本となるでしょう。
これは「何をした」「何を言った」という事実に加えて、それがどんなニュアンス・雰囲気であったか、ということと併せるとイメージが随分と変わってしまいます。
例えば、営業担当者が会社に戻り「今日〇〇の話がありました。」という報告に併せて
「それほど強い口調ではありませんでしたが・・・」
とか
「かなり本気みたいでしたが・・・」
とか
こうした雰囲気を添えることで取引先様の持つイメージはだいぶ変わってしまいますね。
常に取引先様の社長様に語りかけるつもりで
私は営業担当者には自社の状況をニュアンスも含めて持ち帰って説明してほしいと考えているため、ボイスレコーダーに録音して社長様はじめ皆様に聞いてほしいくらい、などとよく話をしています。
それでもやはりこうしたニュアンスなどはうまく伝わらないもので、メーカー様との直接取引あればまだ良いですが、商社様を間に挟んだ取引であれば「微妙なニュアンス」などは止めにして、できるだけシンプルに話をするようにしています。
一方、スタンドプレーする営業担当者は困る
それでも以前、ある大手総合商社の若手の担当者はニュアンスどころか勝手に話の趣旨を変えてメーカー様に説明していまい困ったことがありました。
どうやらある課題に対して私たちの会社とメーカー様の考えに隔たりがあったため、この溝を埋める調整をしたかったようですが、そんな小手先のことでは両社ともに会社として納得できるはずはありません。
特定の課題に折り合うには課題が何であるのかを両社で整理・確認をした上で、はじめて落としどころを探ることができるのに、この時は課題の整理・確認をしている段階で自分で勝手に私とは違う線引きで課題の整理しようとしたようです。
この営業担当者は、ほかにも数回同様なことがあったため取引先様の上司に話をして担当者を変更してもらいました。
取引先様の幹部の前では営業担当者を褒める
しかし、私にとっての困った営業担当者というのは非常に稀です。
なにしろ「ボイスレコーダーに録音したように報告をお願い」している訳であって、営業担当者に「そこのところはうまく言っといて」などと期待してませんので。
それでも、どちらの営業担当の方も私たちの会社の状況についてキチンと説明していただいているようで社長様や幹部の方の来訪面談では噛み合う会話ができています。
そして、こうした幹部面談では、とにかく営業担当者を褒めるようにしています。
「先日の〇〇は本当に助かりました。ああいう細かいことこそ弊社にはとても大事なことですので。」
とか、特に取引先様にとって儲けにならないことへの対応はキチンと感謝して取引先様の社内で「何やってんだアイツは」と言われないように少しでも援護射撃しておきます。
世間では「あの会社はTVコマーシャルではカッコイイが、実際には・・・」などという評判を聞くことがあります。
しかし、そんな後ろ向きな姿勢ではなく、取引先様に少しでもより良いイメージを持っていただき「あの会社となら」と思ってもらうには、まず営業の窓口担当者と日頃から良い関係を作り、取引先様の社内に良いイメージを持ってもらうことです。
そして、それは今だけでなく、その営業担当者が私たちの会社との取引成績がキッカケで出世して社長とか幹部になれば、将来私たちの会社が危機に瀕した時に救いの手を差し伸べてくれるかもしれないのですから。